特集
『弘前藩いきものがたり
―弘前藩庁日記に記録された鳥獣の話』
竹内健悟著(北方新社)
今年10月刊行された本著は「弘前藩庁日記」国日記に記されたタカ・ツル・キジ・カラス・ウトウ・オオカミの記録から、藩政期における鳥獣の生態・人々の暮らしや政治との関わりを読み解いている。
幕府への献上用のタカ・キジ・ツルの捕獲も興味深いが、現代でも問題となるカラスが、藩政時代も問題となっており、その対応に苦慮していたことが、「烏打ちと烏移し」の項で書かれていた。一覧表にされた記述から、「生類憐れみの令」の発令中やその前後の様子も分かりやすい。
著者の竹内健悟氏に許可をいただき、「まえがき」と共に「烏打ちと烏移し」の項を紹介する。
幕府への献上用のタカ・キジ・ツルの捕獲も興味深いが、現代でも問題となるカラスが、藩政時代も問題となっており、その対応に苦慮していたことが、「烏打ちと烏移し」の項で書かれていた。一覧表にされた記述から、「生類憐れみの令」の発令中やその前後の様子も分かりやすい。
著者の竹内健悟氏に許可をいただき、「まえがき」と共に「烏打ちと烏移し」の項を紹介する。
表紙写真
葉痕・・・・・・村田孝嗣
- 巻頭随想
舌のポジション・・・・・尾崎雪美(ボディケアメイトきみのお店 姿勢バランス調整師) - 特集 『弘前藩いきものがたり』
- サイエンス、ときどきナンセンス その37
ワクチン、9割以上に有効! ・・・・・・清水俊夫(弘前大学名誉教授) - 猫の時間 18
麗しの鍛冶町 ・・・・・・清水典子(ライター) - さまよえる演劇人 237
「前期高齢者三人衆」⑨ ・・・・・・長谷川孝治(劇作家・演出家) - ガマシンの半覚醒日記 122
ぼくはピロティが好きなのだ!・・・・・・鎌田紳爾(音楽家) - 多々他譚~TATATATAN~ 116
弘前ヒミツ口寄せ会議~『NO WAR』の基地~・・・・・・世良 啓(文筆家) - 整体雑想庵 21
気7.怪④ 時間と空間の無い世界 ・・・・・・前田普山(じねん堂休息庵) - ニャンともワンダフル 237
ときめきに囲まれて…… ・・・・・・まこと - 誌上美術館―栗形昭一の世界 6
「花びと」 ・・・・・・栗形昭一(写真家) - 男の厨房 237
シュトーレン ・・・・・・藤盛嘉章(藤盛医院) - 文化とデザイン 20
サンタクロース・・・・スティーブン・マックウィニー(弘前学院大学文学部英語英米文学科 講師) - 発信 学都ひろさき 122
新型コロナ禍とボランティア活動 ・・・・・・李 永俊(弘前大学人文社会科学部・教授) - 続 よしなしごと 15
大きなカブ ・・・・・・福井次郎(教員) - 男→女リレー随想 180
弘前の田舎暮らし ・・・・・・石田有希子(相馬地区地域おこし協力隊) - 医者様のくりごと
お花畑の向こう側 ② ・・・・・坂本祥一(坂本アレルギー呼吸器科医院) - 旅の窓から 293
いじわる釣り師 ①・・・・・・根深 誠(著述業) - ましらの珍句漫句 341
ネズミ色 ・・・・・高森ましら(俳人) - ふさえ ふらふら ふらりらら 5
白い杖 ・・・・・・ふさえ(シンガーソングライター) - 霜ネタ劇場 213
反戦川柳家 鶴 彬 ・・・・・・高瀬霜石(柳人) - 昆虫学者の日常 37
標本は人のためならず ・・・・・・中村剛之(弘前大学教員) - 今月の一冊
『結婚の奴』・・・・・・水木智美(星の砂店主) - 11月のベストセラーズ
- 城下町日録 57
心 ・・・・・・佐々木宏一(作家・『無名群』同人) - 弘前告知板・出版案内
- 目次
- 表紙によせて・・・・・・村田孝嗣
葉痕(ようこん)
冬の間の野遊びに、葉痕探しを楽しんでいる。秋に葉を落とした跡に、顔に似た文様が現れる。人の顔であったり、他の動物の顔だったりする。植物の種類によって顔の様子に特徴があり、しかも一つひとつ表情がちがうので面白い。
養分や水分をやりとりする管が、落葉することで断ち切れ、管の断面の並びが目鼻や口のように見えるのである。勿論、顔に見えないものの方が多い。見つけやすいのはクズやイワガラミなどである。これはイワガラミの葉痕で、まるで仲良しの兄弟のように見える。雪山で一人ニンマリしたのを覚えている。
【村田先生の写真は今月で終わります。新年号からは工藤亮裕さん(全日本写真連盟会員)が表紙写真を担当してくださいます。】