お客様の声―田澤 正様

「まめこまかな対応にとても感謝しています」


 昭和2年生まれ、青森県中津軽郡東目屋村出身の田澤 正様をご紹介します。
 田澤様は、独自に古文書の研究をしている方で、これまで北方新社から多数の著書を出版なさっています。
 また「半穂」の俳名で、俳句も嗜んでいらっしゃいます。

 2017年7月15日に『田澤正講座集 ふるさとを読む』発行にあたり、「まめこまかな対応にとても感謝しています」というお言葉をいただきました。「まめこまか」とは津軽弁で、「きめこまやか」という意味です。
 『ふるさとを読む』についての思いも、下記のようにコメントをいただきました。

 

古文書は推理小説より面白い!
―研究成果の共有と広がりを目指しての出版―

田澤 正(たざわ・ただし)

 「弘前城が一年間で出来た」という定説は本当に正しいのだろうか。牛と馬を駆り立てての地均し。三重の堀を作り、山から材木を運んで石垣や楼門、住居を築くという重労働。動員人数の少なさや、冬期の作業の困難さを考慮すれば疑問点が多すぎる。
 古文書を紐解いてみると定説の八年前にはすでに「町つくりを計画」という記録がある事が分かる。はじめ「町」は城中にあったことや、そのほかの時代背景を勘案すれば、何時・誰が・何の目的で城作りに着手したのか自ずと答えが出てくる。
 このほかにも全国的に有名な隅田川の花火大会より津軽の方が早く大会を開催していたこと。赤穂義士の討ち入りの日には雪は降っていなかったことなど多くの魅力的な記録が古文書には残されている。
 「古文書は推理小説より面白い!」このことを伝え、同好の方々を募りたい。これが自著の出版の目的である。

プロフィール

昭和2年 中津軽郡東目屋村に生まれる
昭和14年 弘前市立朝陽尋常小学校卒業
昭和19年 海軍甲種飛行予科練習生として土浦海軍航空隊へ入隊
元弘前市立図書館後援会副会長
元弘前古文書会会長
元弘前城基礎史料編纂委員代表
弘前古文書教室顧問・講師
郷土史家

著 書

平成3年 『閑雲 下澤保躬先生を仰ぐ』
平成6年 『だれでも読める弘前藩御日記』寛文編上巻、中巻
平成11年 『新編津軽俳諧年表』 以上私家版
平成17年 半穂独言集1『幻の二代藩主・津軽信建』
平成18年 半穂独言集2『史料にみる「ねふた」― 叱られてばかりいた昔のねふた』
平成19年 半穂独言集3『津軽兵庫の越境顚末』
平成20年 半穂独言集4『弘前八幡宮祭礼詳解』
平成21年 半穂独言集5『失われた弘前の名勝』
平成22年 『私説 弘前城ものがたり ―知られざる築城の謎』
平成26年 『愛桜亭歌集 ―幕末津軽の歌人毛内たき』
平成28年 『昔の津軽を歩く ―下澤保躬 うた詠み紀行』
平成29年 『田澤半穂句集 古時計』 以上北方新社

平成26年 『米寿も楽し あまから人生』 私家版