商品詳細
- 製品番号:ISBN978-4-89297-247-8
- 内容量:296頁
- サイズ:A5 [148×210mm]
- 発売日:2018年03月02日
- 版 数:初版
¥2,750 (税込)
《もしかしたらぼくは、あの幻の少女に再び会うために、ここに戻ってきたのかもしれない。失ったものを取り戻すために。氷の下に閉じ込めた記憶を探し当てるために……》 雑誌編集者の外崎慎哉は、大震災を機に津軽の郷へUターンし、出版社で働き始めた。三月でも深々と雪の残るこの地に向き合ううち、過去に付き合っていた女性、七瀬優希との切ない記憶が甦る-。人間と地方の氷解と再生を叙情的に描いた、陸奥新報連載の長編小説。
佐藤岳支 (承認) –
拝読いたしました。
本を開き読み進めていると
印刷された文字という情報が一変する。
映像のように描き出される風景。
耳のそばで鳴る音声は時に強く、時に優しく。
異郷なれど、引き込まれる懐かしい景色と
チクリと棘のように残る学生時代の思い出が重なり合って
主人公の目と耳が我が物のように感じられた作品。
久しぶりに読書という良い時間に巡り合えました。