月刊『弘前』2022年5月号(第514号)        1冊 380円(税込)

特集 さ く ら 

 毎年弘前さくらまつり会期中に陸奥新報社主催の「青森県観桜俳句大会」が開催されます。昨年の大会(第70回)も新型コロナウイルスの感染拡大を受け、第69回に引き続き紙上俳句大会形式で行われました(第71回の今年も紙上俳句大会形式で開催します)。
 昨年「桜」を題材に詠まれ、各選者から「天」位に選ばれた俳句の中から、作者にその思いを綴っていただきました。
 地元写真家の方々の写真と共にお楽しみください。

俳句 :

  • 保育器のいのち輝く初桜 ・・・・・・・・・ 佐々木雅翔
  • 失恋を娘にものがたる桜の夜 ・・・・・・・ 田辺佳子
  • 朝桜もとの二人の目玉焼 ・・・・・・・・・ 佐々木寿子
  • 思ひ出も生きるちからの桜かな ・・・・・・ 長島喜美
  • 先生が桜になって咲いていた ・・・・・・・ 吉田昼顔
  • 初ざくらおかつぱはらりと逆上がり ・・・・ 大澤せい

    写真 :

    • 「旧弘前偕行社と古木の桜」 ・・・・・・ 藤田則昭(弘前美術作家連盟会員)
    • 「最長寿樹ソメイヨシノ夜桜」 ・・・・・・ 工藤順巳(協同組合日専連弘前顧問)
    • 「岩木山が見える法峠寺」 ・・・・・・ 山口和男(青森県写真連盟副会長・津軽写真倶楽部代表)
    • 「オオヤマザクラ」 ・・・・・・ 板垣 博(全日本写真連盟弘前さくら支部会員)
    • 「乳井古舘跡の桜」 ・・・・・・ 高橋 明(全日本写真連盟弘前さくら支部会員)
    • 表紙写真
      太陽からの贈り物 ・・・・・・ 工藤亮裕(全日本写真連盟会員)
    • 巻頭随想
      中土手町商店街の残したい街並み ・・・・・平山幸一(弘前中土手町商店街振興組合 理事長)
    • 特集 さくら
    • サイエンス、ときどきナンセンス  その54
      ロシアのサイバー攻撃を読み解く ・・・・・・ 清水俊夫 (弘前大学名誉教授)
    • 猫の時間 35 
      人生100年時代 ・・・・・・ 清水典子 (ライター)
    • さまよえる演劇人 254
      静物⑥セーター ・・・・・・ 長谷川孝治 (劇作家・演出家)
    • ガマシンの半覚醒日記 139
      太宰が近くなっちゃったのだ!(林聖子さん)・・・・・・ 鎌田紳爾 (音楽家)
    • 多々他譚~TATATATAN~ 133
      「いのち」 ・・・・・・ 世良 啓 (文筆家)
    • 整体雑想庵 38 
      体は知っている① ・・・・・・ 前田普山 (じねん堂休息庵)
    • ニャンともワンダフル 254
      続・現在 思うこと ・・・・・・ 荘司一子
    • 誌上美術館―増田哲友の世界 5   
      「五月の風」 ・・・・・・ 増田哲友(写真家)
    • 男の厨房 254
      ねばねばのオクラのっけ丼 ・・・・・・ はしもと棒(此岸俳句会
    • 弘前れんが倉庫美術館のスタッフによる リレーエッセイ 1(新連載) 
      スプリングフィーバー ・・・・ 石川公子 (運営スタッフ)
    • 発信 学都ひろさき 139
      排便障害の看護 ・・・・・・ 藤田あけみ (放送大学青森学習センター客員教授・弘前大学大学院保健学研究科教授)
    • 続 よしなしごと 32
      作男日記 ② 春 ・・・・・・ 福井次郎 (物書き)
    • 男→女リレー随想 197
      魂っことの距離感 ・・・・・・ 鉄 爺(弘前乃怪 代表)
    • 医者様のくりごと
      先祖を探る ・・・・・中村幸夫 (医療法人誠仁会 尾野病院)
    • 旅の窓から 310
      シバの思い出 散歩道 ⑧ ・・・・・・ 根深 誠 (著述業)
    • ましらの珍句漫句 358
      恨血見る? ・・・・・ 高森ましら (俳人)
    • 私と美術と心の話 10 
      冬の忘れ物 ・・・・・・ わたなべゆりか
    • 霜ネタ劇場 231
      せんりゅう水滸伝(父と子と)・・・・・・ 高瀬霜石 (柳人)
    • 昆虫学者の日常 54
      街中の蝶が心配 ・・・・・・ 中村剛之 (弘前大学教員)
    • 今月の一冊
      『流浪の月』 ・・・・・・ 小野美穂子 (エディ・フィオーレオーナー)
    • 4月のベストセラーズ
    • 湯けむり津軽 14 
      温泉は動かない ・・・・・・ 鎌田祥史 (温泉ソムリエ)
    • 弘前告知板・出版案内
    • 目次
    • 表紙によせて・・・・・・ 工藤亮裕 (日本写真連盟会員)

      太陽からの贈り物   
       数年前、NHKのテレビ番組「中井精也のてつたび! 弘南鉄道弘南線・大鰐線」の放送を見て以来、弘南線沿線の風景が印象的で、お気に入りの撮影スポットとなった。
       ある早春の夕暮れ時、柏農高前駅周辺の田んぼでは、そよ風が植えたばかりの苗を揺らし、太陽が空をオレンジ色に染め、水面にその光跡を長く伸ばしていた。その景色に誘われてか、駅舎ラウンジからホームに出た学生達は、夕焼けの中に鮮やかなシルエットとなって浮かび上った。
       これは将に太陽からの贈り物であり、会心の写真の一枚となった。

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