特集 月刊『弘前』ブックトーク① At TSUTAYA BOOKSTORE in HIRORO
令和3年12月1日から令和4年1月31日まで、ヒロロ2階TSUTAYA BOOKSTORE内イベントスペースにおいて、スコーレ様、TSUTAYA様からのご依頼、ご協力のもと「月刊『弘前』で振り返る、弘前の歴史~昭和編~」と題して本誌表紙を中心とした展示を行っていただきました。
イベントの一環としてブックトークを3回開催したのですが、初めてのイベントに慣れないことや、コロナ感染拡大防止の意味もあり大々的な告知をせずに3回のブックトークを終了してしまいました。
後から「知らなかった」「聞きたかった」との意見が寄せられ、TSUTAYA様に許可をいただき、今月と来月の2回に分けてご紹介することにしました。
今回は第1回(12月25日)・第2回(1月8日)のブックトークの内容になります。
表紙写真
- けあらしの朝 ・・・・・・ 工藤亮裕 (全日本写真連盟会員)
- 巻頭随想
いつまでも自分らしく暮らして頂くために日常生活支援『アシスタ』始動 ・・・・・岩渕和也・寺尾健二 (株式会社アシスタあおもり 代表) - 特集 月刊『弘前』ブックトーク①
◆第1回目 12月25日(土)PM2時~
出席者 斎藤三千政 (弘前ペンクラブ会長)
今泉 昌一 (弘前読書人倶楽部代表)
木村 和生 (月刊『弘前』代表)
◆第2回目 1月8日(土)PM2時~
出席者 世良 啓 (多々他譚 連載)
齋藤真砂子 (月刊『弘前』編集)
『弘前多譚』出版関係者
宮嶋麻紀子 (コーディネイト)
つちや牧子 (ブックデザイン)
清藤慎一郎 (イラスト)
雙 葉 (題字) - サイエンス、ときどきナンセンス その52
イヌはいつどこで犬に? ・・・・・・ 清水俊夫 (弘前大学名誉教授) - 猫の時間 33
一陽来復 ・・・・・・ 清水典子 (ライター) - さまよえる演劇人 252
静物 ④ NB576USA ・・・・・・ 長谷川孝治 (劇作家・演出家) - ガマシンの半覚醒日記 137
津軽弁で詠んでみたのだ!(津軽弁俳句・冬篇)・・・・・・ 鎌田紳爾 (音楽家) - 多々他譚~TATATATAN~ 131
JOY POPS、「顛末」のあとさき ・・・・・・ 世良 啓 (文筆家) - 整体雑想庵 36
背骨の関連②(胸椎について) ・・・・・・ 前田普山 (じねん堂休息庵) - ニャンともワンダフル 252
続45こころがやさしくなる時 「コロナ禍の小さな幸せ」 ・・・・・・ 田中みゆき - 誌上美術館―増田哲友の世界 3
「春を呼ぶ福寿草」 ・・・・・・ 増田哲友(写真家) - 男の厨房 252
回鍋肉 ・・・・・・ 藤盛嘉章(藤盛医院) - 文化とデザイン 35
アーティチョーク戦争 ・・・・ スティーブン・マックウィニー (弘前学院大学文学部英語英米文学科 講師) - 発信 学都ひろさき 137
早朝に散歩してみたら ・・・・・・ 木田和幸 (弘前医療福祉大学・総合図書館長(教授)) - 続 よしなしごと 30
筋肉は裏切らない ・・・・・・ 福井次郎 (物書き) - 男→女リレー随想 195
バーが繋ぐ酒と人 ・・・・・・ 八木橋晋也(BAR GLEN MORE バーテンダー) - 医者様のくりごと
私と津軽 ① ・・・・・吉田尚弘 (吉田クリニック院長) - 旅の窓から 308
シバの思い出 散歩道 ⑥ ・・・・・・ 根深 誠 (著述業) - ましらの珍句漫句 356
のどか ・・・・・ 高森ましら (俳人) - 私と美術と心の話 8
二月七日 ・・・・・・ わたなべゆりか - 霜ネタ劇場 229
せんりゅう水滸伝(グリコとチャンバラ)・・・・・・ 高瀬霜石 (柳人) - 昆虫学者の日常 52
新種には洒落た名前を ・・・・・・ 中村剛之 (弘前大学教員) - 今月の一冊
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』 ・・・・・・ 奈良 匠 (まわりみち文庫店主) - 2月のベストセラーズ
- 湯けむり津軽 12
お湯の名は ・・・・・・ 鎌田祥史 (温泉ソムリエ) - 弘前告知板・出版案内
- 目次
- 表紙によせて・・・・・・ 工藤亮裕 (日本写真連盟会員)
けあらしの朝
夕方の天気予報では、翌朝の津軽地方の最低気温はマイナス十度と報じられ、海・河川・湖沼などの水面から湯気のように霧が立ち上る「けあらし」の発生が期待された。「けあらし」の中に佇む白鳥の姿を撮影するべく、翌朝、浅所海岸へ向かった。
午前六時の浅所海岸は、国道脇の温度計がマイナス十四度を示し、東南の微風に好天と、「けあらし」発生の条件は整った。
期待を込めて待つこと一時間。雲間から朝日が差し込み、一条の光の道を創って海面漂う「けあらし」を突き抜け輝き始めた。一羽の白鳥が目覚め、大きく羽ばたいた。撮影の瞬間である。やがて日が昇るにつれ、「けあらし」は静かに消え去った。