月刊『弘前』2022年1月号(第510号)         1冊 380円(税込)

特集 新年随想 2022 

 新型コロナウイルスに脅かされること2年。その中にあって「北海道・北東北の縄文遺跡群」は世界文化遺産に登録され、弘前市の前川國男の処女作である「木村産業研究所」が国の重要文化財に指定されました。弘前れんが倉庫美術館の設計をされた田根剛氏がフランス国外建築賞グランプリに輝くなど、うれしい話題もありました。2022年はどのような年になるのでしょうか。

竹中富之、山田スイッチ、木村健悦、佐々木なおみ、對馬和也、田邊奈津子、竹内健悟の各氏に新年にあったって想いを執筆いただきました。


表紙写真

  • いざ出陣 ・・・・・・ 工藤亮裕 (全日本写真連盟会員)
  • 巻頭随想
    発酵料理でみんなを笑顔に! カフェ「アルメリア」 ・・・・・山本 昇 (NPO法人難病障がい児者を支えるみなの会 会長)
  • 特集 新年随想

    • 『縄文』との邂逅 ・・・・・ 竹中富之 (縄文の学び舎・小牧野館 館長)
    • 「大鵬一氣十万里」・・・・・・山田スイッチ(コラムニスト)
    • 前 へ ・・・・・・木村健悦(勁草ひろさき)
    • 岩木山と津軽弁はDNA・・・・・・佐々木なおみ(企画・販促コーディネーター)
    • 幸せな結末 ・・・・・・對馬和也(郷土地理愛好家)
    • 除夜の鐘をききながら・・・・・・田邊奈津子(文筆家)
    • 年末年始の音楽に想う・・・・・・竹内健悟(日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート)
    • イラスト・・・・・・清藤慎一郎
  • 寄稿 前川國男の建築
    弘前の地に花開く 日本最初期のモダニズム建築 ―前川國男処女作 木村産業研究所・・・・・浪松由子(一級建築士)
  • サイエンス、ときどきナンセンス  その50
    オミクロン株はどこから? ・・・・・・ 清水俊夫 (弘前大学名誉教授)
  • 猫の時間 31 
    百年おでん ・・・・・・ 清水典子 (ライター)
  • さまよえる演劇人 250
    静物② 開高健全集 ・・・・・・ 長谷川孝治 (劇作家・演出家)
  • ガマシンの半覚醒日記 135
    コーヒーに目がないのだ!(珈琲談義・その1)・・・・・・ 鎌田紳爾 (音楽家)
  • 多々他譚~TATATATAN~ 129
    会いたい人に会える日々 ・・・・・・ 世良 啓 (文筆家)
  • 整体雑想庵 34 
    妖精を見た! ・・・・・・ 前田普山 (じねん堂休息庵)
  • ニャンともワンダフル 250
    あなどれない「もったいない」 ・・・・・・ 澤田直也
  • 誌上美術館―増田哲友の世界 1   
    「冬の夜」 ・・・・・・ 増田哲友(写真家)
  • 男の厨房 250
    兜焼き ・・・・・・ 三上邦康 (元教員
  • 文化とデザイン 33 
    ロバート・バーンズ ・・・・ スティーブン・マックウィニー (弘前学院大学文学部英語英米文学科 講師)
  • 発信 学都ひろさき 135
    素直な心で応接する ・・・・・・ 船水 周 (柴田学園大学特任教授)
  • 続 よしなしごと 28
    庇を貸して母屋を取られる ・・・・・・ 福井次郎 (物書き)
  • 男→女リレー随想 193
    子ども叱るな来た道だもの年寄り笑うな行く道だもの ・・・・・・ 山本 昇(障がい者支援団体代表)
  • 医者様のくりごと
    私と食① ・・・・・吉田尚弘 (吉田クリニック院長)
  • 旅の窓から 306
    シバの思い出 散歩道 ④ ・・・・・・ 根深 誠 (著述業)
  • ましらの珍句漫句 354
    初 夢 ・・・・・ 高森ましら (俳人)
  • 私と美術と心の話 6
    透明人間になりたい ・・・・・・ わたなべゆりか
  • 霜ネタ劇場 226
    せんりゅう水滸伝(麻生路郎の巻)・・・・・・ 高瀬霜石 (柳人)
  • 昆虫学者の日常 50
    自然史博物館がほしい ・・・・・・ 中村剛之 (弘前大学教員)
  • 今月の一冊
    『東京ヒゴロ』① ・・・・・・ 奈良 匠 (まわりみち文庫店主)
  • 12月のベストセラーズ
  • 湯けむり津軽 10 
    温泉旅館での過ごし方 ・・・・・・ 鎌田祥史 (温泉ソムリエ)
  • 弘前告知板・出版案内
  • 目次
  • 表紙によせて・・・・・・ 工藤亮裕 (日本写真連盟会員)

    いざ出陣
       
     藤崎町常盤八幡宮では元旦朝に年縄奉納祭りが行われる。この祭りは寛文四年(1664年)からの歴史があり、新年の五穀豊穣や家内安全祈願のため、重さ400㎏、長さ5mの巨大な年縄を八幡宮に奉納するのである。
     祭り参加の皆は「サイギ、サイギ」のかけ声を響かせ、常盤八幡宮を目指し町内をねり歩く。その後方では大人に混じり子供達も、登山囃子で祭りを盛り立てる。
     特設の水垢離場では、選ばれた年縄の担ぎ手達は背中から清めの冷水をかけられ、祭り出陣前の儀式の真最中であった。その覚悟の表情を撮影した。

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