月刊『弘前』2019年8月号(第481号)

特集 ねぷた喧嘩  笹原茂朱著 『ねぷた祭り―明治・大正・昭和』より

  「弘前ねぷた」で毎年楽しみにしていることは人によって違いはあるだろうが、各団体のねぷた絵はもちろん、ねじり鉢巻きの女性が叩く津軽情っ張り大太鼓、自衛隊の剣舞、毎年趣向をこらした前ねぷた、担ぎねぷたに大きな口をあけて「やーやどー」と叫ぶ子どもたち……笛の音とじゃがら(手振り鉦)、そしてお腹の底に響く太鼓の音。
 その中にあって一際異彩を放っていた「夜行館」ねぷた。灯りは「ロウソク」、白塗り着物姿でたいまつを持ち練り歩いていた、劇団「夜行館」の座長、笹原茂朱氏。
 笹原氏が弘前ねぷたに参加するようになった経緯も興味深いが、その笹原氏が37年前に「ねぷた喧嘩」について著した『ねぷた祭り―明治・大正・昭和』(少年社刊現在は絶版)という本がある。藩政時代から明治・大正・昭和と「ねぷた喧嘩史」と言えるこの本から、その一部を紹介する。

    • 表紙写真
      リスの食事・・・・・・村田孝嗣
    • 巻頭随想
      令和時代の弘前ねぷた~弘前ねぷた三百年祭に向けて~・・・・・・大中 実(弘前ねぷた参加団体協議会 会長)
    • 特集 ねぷた喧嘩
    • サイエンス、ときどきナンセンス  その21
      人はどれくらい正直なものか?・・・・・・清水俊夫
    • 猫の時間 2 
      地道の果ての冒険は・・・・・・清水典子
    • さまよえる演劇人 221
      キッチン用品売り場・・・・・・長谷川孝治
    • ガマシンの半覚醒日記 106
      津軽弁は奥深いのだ!・・・・・・鎌田紳爾
    • 多々他譚~TATATATAN~ 100
      お墓参り・・・・・・世良 啓
    • 整体雑想庵 5 
      整体に免許は有りや無しや?・・・・・・前田普山(じねん堂休息庵)
    • ニャンともワンダフル 221
      中腰で耐える胆力・・・・・・澤田直也
    • 誌上美術館―西谷昇仙の世界 2
      謝霊運詩「始寧の墅を過る」・・・・・・西谷昇仙
    • 男の厨房 221
      カリカリベーコン・・・・・・鎌田雨溪
    • 文化とデザイン 4 
      永 遠・・・・・スティーブン・マックウィニー(弘前学院大学文学部英語英米文学科 講師)
    • 発信 学都ひろさき 106
      川柳と心理学・・・・・・平岡恭一(弘前医療福祉大学短期大学部 介護福祉学科長 教授
    • 木空根通信 11
      障害者雇用率水増し・・・・・・木空根
    • 男→女リレー随想 164
      おとなの読書感想文・・・・・・平川有希
    • 医者様のくりごと
      北溟寮入寮の頃(四) 津軽二号・・・・・・相楽衛男(さがらクリニック)
    • 旅の窓から 277
      釣果に拘らない釣り③・・・・・・根深 誠
    • ましらの珍句漫句 325
      ねぷた牽く・・・・・高森ましら
    • ミヤノハウス 1 (新連載)
      音のプールのなか・・・・・・ミヤモトフミ(まんなかづくり実行委員)
    • 霜ネタ劇場 197
      インディー・ジョーンズVSダイ・ハード partⅤ・・・・・・高瀬霜石
    • 昆虫学者の日常 21
      雨の日はカタツムリを探して・・・・・・中村剛之(弘前大学教員)
    • 今月の一冊
      漫画『ゴールデンカムイ』・・・・・・佐伯建志
    • 7月のベストセラーズ
    • 城下町日録 41
      酷 暑 ・・・・・・佐々木宏一
    • 弘前告知板・出版案内
    • 目次
    • 表紙によせて・・・・・・村田孝嗣

      リスの食事

        山道にリスが食べたと思われるオニグルミの殻がよく落ちている。オニグルミの殻はとても固く、リスの歯でもそう簡単に割ることができそうにない。
       しかし、拾い上げてみるとピッタリ二つがくっつくのに、ほとんどこじ開けたような傷も見当たらない。どんな風にして殻を割っているのだろう。
       若いリスは殻の接合部分をガリガリと歯で削って割っているらしい。となると老熟したリスは上手に歯を使ってパカリと割るコツを身につけていることになる。リスの世界にも熟練の技があると思うと面白い。

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